キングダム10巻のあらすじと感想です。
あらすじ
王宮に現れた呂氏陣営を見た信らは完全に気圧されてしまう。
呂氏は開口一番「刺客を放った黒幕は自分だ」と言う。
これに対して政は「そんなことがあるはずがない」と言わざるをえない。
呂氏はこれを冗談だとし、事件の真相解明は自分がするとこの件は決着となる。
本人が認めようと裁くことはできない。呂氏との力の差はそれほどに大きいのだ。
改めて呂氏陣営との力の差を認識した昌文君一党だが、これが政陣営が大きくなるきっかけとなるのであった。
大王暗殺事件の夜、河了貂は羌瘣に剣を教えてほしいと頼んでいた。
信だけでなく、政、壁、昌文君らは命懸けで前に進んでいるのに自分だけが同じ場所で留まっている。欲しいのは平穏ではなく、孤独から抜け出したい、信らと同じところにいたい。だから戦場に行きたい。
河了貂の熱意を感じた羌瘣は別の方法で戦場に行くことを提案した。
それは『軍師』として戦場に立つこと。
腕力はないが頭のきれる河了貂にはよりよい道と思われた。
河了貂は信に軍師になると宣言する。いつの日か共に戦うことを約束して軍師になるための修行に旅立つ。
河了貂は羌瘣に紹介された軍師の元へと向かう。
その軍師とは呂氏四柱の一人・昌平君(しょうへいくん)であった。
昌平君は大王と繋がりのある河了貂を手駒に加えたいと考え、彼女の希望通り軍師に育て上げることに決める。
河了貂は昌平君の軍師学校にて軍師への路を進むこととなった。
大王暗殺事件時、羌瘣との力の差を見せつけられた信は、自身の未熟さを感じていた。
信は強くなるために王騎将軍に教えを乞いに来ていた。
実践に勝る修行はないと考える王騎将軍は、少数部族や亡国の輩が争う無国籍地帯を平定してこいと言う。
百将となった信に部族を率いて戦うことで、"率いること"の難しさと、"集"の強さを学ばせる為の修行である。
感想
丞相・呂不韋
10巻にしてやっと呂氏のご尊顔を拝むことができます。こんな顔してやがったのか。
さすがの信も呂氏陣営には戸惑いを見せていましたね。政と呂氏の力の差を改めて目の当たりにしたときの信はとても悲しそう。
六将の件は呂氏に忠誠を誓うものを据えると言ってます。しかしこの先、呂氏が六将の話をすることはしないので、蒙武のやる気を萎えさせない為にこう言ったのだと思います。呂氏は軍事とか武とかの話には興味がないのです。
呂氏の本名は呂不韋なんですって。とういことは呂氏って意味的には"呂さん"というニュアンスですかね。いままでの○○氏もそういうことになります。竭氏の時はみんなで「許さんぞ、竭さんめ」と言っていたんですね。ぷぷっ
羌瘣
羌瘣が大王暗殺依頼を受けた理由は現蚩尤の元に行くまでの支援の為。先の魏との戦に参戦した理由も蚩尤がいる魏に行く為。全ては仇討ちの為の行動です。
そんな羌瘣は実はいい人です。河了貂に軍師になることを提案して、更に昌平君を紹介してあげます。羌瘣にとって河了貂は友達の友達的な関係ですよ。そんな相手にそこまでしてやるって。。。信のまわりはいい人ばかりが集まります。
河了貂、軍師を目指す
昌平君の下で軍師を目指すことになった河了貂ですが、直接面倒を見てくれそうなのが蒙毅です。
この蒙毅は河了貂がなぜ敵対しているはずの昌平君のところへ来たのか探ります。場をコントロールして河了貂にはほとんどしゃべらせずに反応だけで察する洞察力。昌平君の弟子のレベルの高さを見せつけました。
河了貂が蒙毅と恋愛的な要素がでてくるのかにも注目したいですね。
信、王騎将軍に弟子入り
そろそろ主人公補正でもどうにもならなくなってきた信。強くなりたいと王騎将軍に弟子入りに行きました。
最強の大将軍・王騎将軍に弟子入りする信と、最高の軍師・昌平君に弟子入りする河了貂。二人が成長して共に闘うと考えるとワクワクしてきますね。
メモ
六大将軍
昭王の時代の『六将制度』により戦争の自由を認められ、独断で戦いを展開することを許された六人の将軍。王騎将軍曰く、六将制度がすごいのではなく、六人の将軍が桁外れに強かった。
- 白起(はくき):六将筆頭。長平の大虐殺の人。
- 王齕(おうこつ):力自慢。秦より南の国・楚(そ)の第一将・汗明(かんめい)に負けたウワサ。
- 胡傷(こしょう):六将唯一の軍師。六将は胡傷の策で動いていたらしい。
- 司馬錯(しばさく):名前しかでてこない。ゲームでは弓使い。
- 摎(きょう):鉄仮面。
- 王騎:魅惑の唇。ココココココ。
呂氏四柱(りょししちゅう)
四天王的な人たち。
- 昌平君(しょうへいくん):軍総司令。細目のイケメン。一部で蒙武より強いとウワサ。
- 李斯(りし):法の番人。汚れ仕事もこなす優秀なやつ。
- 蒙武(もうぶ):中華最強の証明以外しか興味がない。ゴリゴリの武闘派。
- 蔡沢(さいたく):昭王の時代の丞相。今は外交官のトップ。

