キングダム9巻のあらすじと感想です。
あらすじ
王宮へかけつけた信は政と合流を果たし、刺客に狙われていることを伝える。
王宮からの脱出をしようと、王しか知らないという抜け道へ向かう。
しかしその抜け道へと続く扉は封鎖されていた。この道から逃げるであろうことを読まれていたのだ。
そこに刺客一族・朱凶(しゅきょう)と共に羌瘣が現れる。
政の首を差し出せと言う羌瘣に信は斬りかかる。しかし羌瘣には信の間合いと剣筋は完全に見切られてまるで相手にならない。
圧倒的力量差があるものの、羌瘣は同じ伍で戦ったという情があるのか、信に致命傷を与えようとしない。
そうこうしてるうちに、また別の刺客一族・号馬(ごうま)が現れる。その数13人。
さすがにこの人数相手は厳しいと感じた信は羌瘣と共同戦線を張ることにする。
羌瘣は信に呼吸を整えるゆえ数十秒時間を稼げと指示する。
それに従って信は号馬に飛びかかる。そしてボコボコにやられる。
呼吸を整えた羌瘣は舞のような所作で号馬数人を一瞬にしてなで斬りにする。動きの予測をまるでできない羌瘣を手強しとみた号馬は距離をとるも次々に斬られていく。だが羌瘣の体力も限界に近づきつつある。
あと少しのところで羌瘣は体力が尽き倒れてしまう。
信も戦闘不能の状況で絶体絶命のその時、昌文君率いる兵が到着する。粘り勝ちといえよう。
昌文君らは刺客を捕らえ事態は収束する。
羌瘣は蚩尤(しゆう)族という千年続く刺客の一族である。
蚩尤族は幼少時から修練を積み、蚩尤の名を継ぐことに全てをかけている一族である。
蚩尤の名は『祭(さい)』というしきたりで決められる。
祭は蚩尤族の十九の氏族がそれぞれ二人ずつ選出し、最後の一人になるまで戦うというものである。
羌族からは羌象(きょうしょう)と羌瘣という姉妹同然に育った二人が選ばれた。二人の力は他の氏族の代表と比べると突出しており、どちらかが勝ち残ることは確実視されていた。
しかし羌瘣と殺し合う覚悟ができなかった羌象は、祭前夜に羌瘣の寝床に眠り香を置いた。それにより羌瘣は祭を寝過ごしてしまった。
急いで祭の会場に向かった羌瘣の目に映ったのは血の海に横たわる多数の死体、そして羌象の無残な亡骸。
祭で最後まで生き残り蚩尤となったのは幽族の連だった。突出した力を持つ羌象に対抗するため、連は他の代表者と手を組み大勢で一斉に羌象を攻撃をしたのだった。
掟により手を組むことを固く禁じられている祭で、卑怯な手を使って羌象を殺して蚩尤となった連。その連を殺すことが羌瘣の唯一の目的となった。
羌瘣は刺客として捕らえられたが、縄をぬけ王宮から脱出をはかる。そこを河了貂が待ち伏せていた。
河了貂は羌瘣に蚩尤の技を教えてほしいと頼む。
大切な人が殺されるときにその場にいることができないことが怖い、だから自分も力をつけて戦場に行きたいと。
捕えた賊により主犯は呂氏だと判明した。
しかし政と呂氏の力には大きな開きがあるため呂氏を裁くことができない。
今度の事件の落としどころをどうするか対応策を思案していると、呂氏が王宮に到着したとの報せがくる。
感想
頭のキレは相変わらずだな
政が信に飛びかかった時、そこにいる信とその様子を見ただけで状況を察します。信も自分からは特にしゃべらずに、聞かれたことにだけ答えるという無駄のない感じがいいですね。
寝室からみんなで逃げている時に信の話を興味なさそうに、でも実はうれしそうに聞いている政にニヤニヤしてしまいます。
抜け道への扉が封鎖されているとわかった時も相変わらずの冷静さです。みんなの反応を待ってから「呂氏だ!」と。さすがに少しいらっとしました。
トーン タン タン
羌瘣の必殺技『巫舞(みぶ)』がでました。やはりこういう界王拳的な技ってのはワクワクしますね。体に負担が大きくて乱発はできないけどここぞというときに発動するっていう。チートすぎて退場させられることもあるので羌瘣には上手に使ってほしいですね。
羌瘣は自分の剣・緑穂(りょくすい)を離れていても感じることができます。剣士あるあるですね。
さらに彼女は気孔的な技も使えます。熱が苦しそうな信に手を添えるだけで落ち着かせます。左手はそえるだけ。。。
"など"じゃねェよ ザコ
号馬ってかなり強いです。
強いと評判の朱凶の族長・燕呈(えんてい)が号馬を一人倒すのにかなり時間かけてるし、信の一撃を誘って強烈なリバーブローをお見舞いしてるし。それが13人ってかなり危機的状況ですね。羌瘣がいなかったら詰んでたと思います。
だまれ 下郎がァァ
王のピンチにわざと遅れて一番いいところで参上するナイスミドル・昌文君。
最優先であるはずの政の安全確保をおろそかにするという詰めのあまさがでてしまいました。武官を退いたのだから突入は壁に任せるべきです。壁に小さい声でディスられてるし。。。ぷぷっ
しかし昌文君の一刀はさすがですね。腰のはいったお手本のような一撃です。壁に見てほしかったけど見ていませんでした。残念

